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2022年06月19日
1990年代、数学科卒の学生は引手数多で就職口に困ることはないと言われていた。ただし、これは海の向こうの米国の話で、日本国内の数学科卒の学生の進路といえば、教員、公務員、文系就職が大半で、学科の特性を生かせる保険経理などの就職先は例外的と捉えられていた。それから30年、GAFAの台頭に象徴されるように、知財を産み出すという産業は巨大な市場を形成し、第四次産業革命の担い手としての地位を確立するに至った。翻って、現在の日本国内の数学科卒学生の就職先に変化が見られるだろうか?今回紹介する記事(https://forbesjapan.com/articles/detail/47918)は、産業とは無縁と思われていた純粋数学の分野が応用され脚光を浴びている事例を示し、学生の受け入れ側である企業の意識改革を促し、送り出し側である数学科教員に純粋数学を一般社会に開かれていることを説明する重要性を示唆している。これらが現実のものとなれば、上記の問いかけに前向きな答えが返ってくることだろう。